安威川の四季プラス

日本中どこにでもある街中を流れる川、
一見何の変化もないような川にも河川敷にも土手にも、春夏秋冬様々な植物や虫や鳥などが生きています。身近な場所の四季の移り変わりを綴ります。

穴を掘るヌートリア

これは何の穴でしょうか?
合流点から先の安威川河川敷にいくつもあります。



穴を掘っているのはヌートリア・・・だと思われます。
まだ現場を目撃したことはありませんが。


ヌートリアは冬になるとよく見ます。近づいても逃げません。
根っこを食べるのが好きみたいですね。
多分ですけど、河川敷はノビルがいっぱいなので、ノビルの球根が目的で掘っているのではないかと、私たちは思っています。
田んぼのイネの茎も好んで食べるので害獣と言われていますが、
「NHK NEW SWEB」のなかで、「ヌートリアの生態や歴史に詳しい岡山理科大学の小林秀司教授は
「毛皮用に150頭が輸入されていますが大規模な輸入は後にも先にもこれだけで、軍や民間業者に納入されました。
その後、太平洋戦争が始まると、高度1万メートル位でも凍らないヌートリアの毛皮は飛行機乗りに重宝され、1944年に軍が大号令をかけてヌートリアの増産に踏み切ったそうです」
終戦後は食糧難の中たんぱく源として養殖に力を入れることになったものの、食料事情が改善されると飼育は下火になり、飼育していた人たちは買い手のないヌートリアを野や川に放ったという訳です。
小林教授は
「ヌートリアはかつて、日本を救う『救荒動物』と位置付けられた時もあったのに、危機が過ぎたら捨てられ、今は 害獣 扱い。まさに国の政策に振り回された点で言えば、他の外来種と違う、同情すべき点が多い動物ともいえると、私は感じています」
と言っておられます。


人間は勝手です。


しかし増え続けるヌートリア、今や大阪中にいるそうです。
どうしたもんでしょうねえ。